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HSS型HSPが不安になる理由は遺伝子レベル。トレーニングで少しずつ和らげよう

anxiety 楽になる考え方

うつ病ではないのに、なんだか慢性的に不安を感じている。

ちょっとしたことで落ち込んでしまいやすい。

そんな悩みをお持ちの場合は、HSS型HSPという遺伝子レベルでの特徴が影響しているかもしれません。

HSS型HSPってなんだ?と思った方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。

HSS型HSPの人には遺伝子レベルで何が起きているのでしょうか。その原因と対処法がわかれば、自分を責めすぎずに不安を和らげながら生きられるようになります。

「遺伝子レベルで起きてることなんだから仕方ない」と思うかもしれませんが、大丈夫です。日々のトレーニングで少しずつ不安や落ち込みを和らげることができます。

まずはこの記事で原因を知ってから、不安を和らげるトレーニングについて学んでいきましょう。

この記事を書いている人
髙橋ユミエ
髙橋ユミエ

・30代2児の子持ちのフリーライター

・HSS型HSPの特性と一致していることに2022年8月に知る

・勉強家だがいつも「まだまだ」とおもって自己評価を低くしがち

・研究⇒プログラマー⇒ライターとやりたいことがコロコロ変わる

・いつも周りに気を遣いすぎて疲れる

・周りからはいつも元気だと思われているが一人が好き

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HSS型HSPとは

HSS型HSPとは、アメリカの心理学者エレン・アーロン博士が発見した人の特性の一つです。

好奇心旺盛な特性(HSS)とても繊細で傷つきやすい特性(HSP)

この二つの特性を合わせもつ人のことを、HSS型HSPと言います。

HSSの気質がとても外向的に見えることから、周りも自分もHSPとは気付かないことも……。その気づかれにくさから、日本では「かくれ繊細さん」とも呼ばれています。

HSS型HSPの人は好奇心旺盛で常に刺激を求めるのですが、その刺激によって傷ついてしまう繊細さも持っているため、生きづらさを感じてしまう人が多いといいます。

HSS型HSPとHSPの違い

HSPについてはよくご存じの方もいると思いますが、HSS型HSPとHSPの違いは何にあるのでしょうか。

HSS型HSPがHSPと決定的に異なる点は「外部の刺激をほしがること」です。

よく知られているHSPは内向的な特性を持つ人のことを指します。しかし、HSS型HSPは刺激をほしがる外向的な特性をもったHSPの人を指します。

HSPの人口のうち、内向的なHSPとHSS型HSPの割合は次のとおり。

  • 内向的なHSP…70%
  • HSS型HSP…30%

さらに全人口の比率では、HSS型HSPはたった6%の希少な存在です。

そのため、自分がHSS型HSPだったとしても共感してもらえる人が見つかりにくく、モヤモヤした気持ちを抱えがちです。

HSS型HSPの特徴

それではHSS型HSPの人は、具体的にどのような特徴や悩みを持っている人が多いのでしょうか。

HSS型HSP専門カウンセラーの時田ひさ子さんの著書「かくれ繊細さんのやりたいことの見つけ方」では、次のようにわかりやすく説明されています。

HSS型HSPの特徴
  1. 大胆な行動をとり外向的なのに傷つきやすく繊細
  2. 人とうまく付き合えているようで、誰かの小さな発言でモヤモヤしている
  3. 自虐ネタで笑いをとるが、いじられすぎると深く傷つく
  4. おもしろいことや感動することが大好きで、心が洗われるような体験を求めて、さまざまな分野に興味をもつ
  5. ゼロから1を生むよりも、1を2にすることが得意
  6. もっとよくするにはどうしたらよいかをひらめくアイデアマン
  7. 誰かの悩みや苦労を改善するために、調べつくす
  8. 取組み始めると、集中してのめりこむ
  9. すでにほかの人がやっていることに興味をもたず、人がしていないことをやりたがる(自分が第一人者になれるような、未知の分野を探す)

1~3の特徴はまさに、刺激を求めるHSSと繊細で傷つきやすいHSPの特性が出ている特徴ですね。

傷つきやすいのに刺激を求めてしまう2面性から、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態と例えられています。

なぜHSS型HSPは不安を感じやすいのか

HSS型HSPが不安を感じやすい原因には、いくつかの遺伝子が関係していると言われています。HSSの気質に影響している遺伝子と、HSPの気質に影響している遺伝子についてご紹介します。

HSSの気質に影響している遺伝子

神経伝達物質であるドーパミンの受容体を産生する遺伝子の一種、DRD4遺伝子がHSSの気質に影響していると言われています。

ドーパミンとは幸福ホルモンと呼ばれ、幸福感ややる気を起こさせる神経伝達物質の一つのことです。人は新しいことをすると、脳の神経細胞がドーパミンを放出して快感を得ることができます。

しかし、HSS型の人の場合は快感をもっと得たくなってしまい、どんどん新しいことを追求してしまう特徴があります。

その原因を作り出しているのが、ドーパミンを受け取る受容体を生産するDRD4遺伝子だと考えられています。この遺伝子が長い人は、短い人に比べて外向性や刺激希求性が高いことがわかっていて、HSSの好奇心旺盛な気質や衝動的な部分に影響していると考えられているそうです。

HSPの気質に影響している遺伝子

「セロトニントランスポーター遺伝子S型」を持つ人の特徴とHSPの特徴が似ていることから、HSPはセロトニントランスポーター遺伝子S型と関係があるのではと言われています。

なんのこと言ってるか、よくわからないですよね(笑)

理解しやすいように、まずセロトニンが分泌されるしくみから説明しますね。

セロトニンとは心の安定や安心感を生み出すホルモンのことです。脳の神経細胞で分泌され、神経伝達物質として働いています。

下の図のように、セロトニンは神経細胞から放出され、お隣の神経細胞に埋め込まれているセロトニン受容体から取り込まれます。そのとき受容体に取り込まれなかったセロトニンは、放出元にあるセロトニントランスポーターによって神経細胞へ再取り込みされ、リサイクルされます。

セロトニントランスポーター
図.セロトニンとセロトニントランスポーターの関係

セロトニントランスポーター遺伝子には、次のようなS型L型という2つの種類があり、それぞれ真逆の特徴があります。

2種類のセロトニントランスポーター遺伝子の特徴
  • セロトニントランスポーター遺伝子S型
    セロトニントランスポーターを作る数が少ないので、セロトニンをリサイクルできる割合が低くなり慢性的なセロトニン不足に陥りやすい。緊張しやすく、不安を感じやすい。
    ※日本人に多い
  • セロトニントランスポーター遺伝子L型
    セロトニントランスポーターを作る数が多いので、セロトニンのリサイクル率が上がる。緊張や不安を感じにくい。
    ※欧米人に多い

「セロトニントランスポーター遺伝子S型を持つ人は不安を感じやすい」という特徴がHSPの特徴と似ているため、HSPの特徴はセロトニントランスポーター遺伝子S型が関係していると考えられているのです。

HSS型HSPが不安を和らげるトレーニング

 HSS型HSPの研究者であるトレイシー・クーパー博士の著書「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」では、HSS型HSPのセルフケアとしてさまざまな方法を紹介しています。

その中から、今日からでも簡単に実践できる内容をピックアップしましたので、参考にしてみてください。

朝散歩をする

HSS型HSPの人は、セロトニントランスポーターが少ないと考えられています。そのため、セロトニンが少なく不安を感じやすい状態です。

起床後1時間以内に15~30分の散歩を行うと、セロトニンを放出する神経が活性化します。するとセロトニンの分泌が高まり不安が和らぎます。

さらに運動をすると幸福ホルモンであるドーパミンも分泌されるので、運動はHSS型HSPの人の不安を和らげるのにとても有効な方法です。

リフレーミングをする

リフレーミングとはコミュニケーション心理学(NLP)の概念の一つで、物事を捉える枠組みを変えることです。リフレーミングを行うと新たな視点で物事を見れるようになるので、ポジティブに考えられるようになります。

HSPの気質を持っていると、刺激に弱く物事を深く思考するため、ネガティブなことをいつまでもぐるぐる考えてしまうことが多いと思います。

そんな時こそリフレーミングをしてみましょう。HSS型HSPの私が効果がありそうだと思ったリフレーミングの方法をご紹介します。

1.出来事のよい面を見付ける

ネガティブな出来事が起きた時、出来事のよい面をつらつらと挙げてみましょう。

私はフリーランスライターをしているので、急にクライアントさんから仕事をもらえなくなった時めちゃくちゃ落ち込みます。

このような時は、次のようにリフレーミングし物事の良い側面を見ています。

ユミエ
ユミエ

これはいいことだ!同じ仕事ばかりしていてもスキルアップはできないもんね。また新しいスキルを学べるいいチャンスだ!

なかなか練習が必要そうですが、悪いと思っていた出来事も見方によっては良い面があることがわかり、落ち込みづらくなります。

2.「まだ〇〇ない」で可能性見出す

HSS型HSPの人は、好奇心旺盛な気質から、何事も中途半端になってしまい何も達成できていない気がしてしまいます。

私も植物の研究、プログラマー、ライターと様々な職を経験しているので、「何も極められてない」と焦燥感にかられるときもしばしばです。

しかし、このネガティブ感情に「まだ」を付けると、可能性に期待できるようになり少しポジティブになれるかもれません。

ユミエ
ユミエ

まだ、極めていないだけ!

まだ、やりたいことが見つからないだけ!

こんな感じで「まだ」を付けるだけで、何もできていないように思えた現状がゴールまでの通過点にすぎないと感じられるようになります。

3.「~しなければならない」から「できる」に言い換える

「~しなければならない」という言葉は、「やりたくもないのに義務だから仕方ない」という意味と同じです。この言葉を使うだけで義務に感じ面倒に感じるものです。

私はブログを書くのは好きなのですが、ちょっと更新できずにいると「ブログを更新しなければならない」と考えがちです。

ユミエ
ユミエ

ブログを更新できる♪

こんな感じに言い換えると、何か報酬を得た気分になれます。

HSS型HSPの不安は運動と思考の転換で和らげられる

HSS型HSPは、ドーパミン受容体の遺伝子とセロトニントランスポーター遺伝子の性質から、刺激を求めるのに不安を感じやすい気質があります。

しかし、遺伝子でプログラムされているのなら仕方ないというわけではありません。

  • 朝散歩をしてセロトニンとドーパミンの分泌を高める
  • 刺激に圧倒されそうになったら一旦立ち止まってリフレーミングをする

などのように、不安を少しでも和らげる方法はあるのです。

一朝一夕にできることではありませんが、毎日少しずつ意識すれば今より安心感のある生活を送れるようになります。

とくに私は朝散歩と筋トレは即効性があるので、みなさんにチャレンジしてほしいと思っています。動くまでが億劫ですが、動いたあとは脳がすっきり!ぐるぐる思考から少しの間解放され、心も体も爽快な気分になります。

1日15分から朝の運動を始めてみましょう!

なないろLifeブログでは、HSS型HSPの筆者が本で学んだ知識をみなさんにわかりやすくお伝えしています。次回もお楽しみに!

SNSで知り合ったHSS型HSPのアデペンさんのブログ「HSS型HSPとお仕事と私」にて、私のブログが紹介されました!

【なないろLifeブログ】|ゆみえさんインタビュー記事 - HSS型HSPとお仕事と私
はじめまして! HSPさん向けの内容や、本から学んだことを発信する【なないろLifeブログ】を運営しています。

こちらのブログでは、HSS型HSPさんの特徴・お仕事事情などの情報がたくさん紹介されていますので、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか^^