やりたいことが、とにかく多いし飽きっぽい私……。
昔から将来の夢はコロコロ変わり、同じ仕事をしていると3年くらいで退屈に感じ、ネットで見た情報にすぐ興味を持って次々と学びたくなってしまう気の多い性格です。
なので履歴書を書くと、
- 大学院…植物の研究
- 就職先…プログラマー
- 出産後…ライター
などなど、まったく関連性のない職業のオンパレード。
そんな自分を振り返って、「私って本当に飽き性だな。結局私って何か極めてきたことはある?ないな……」と落ち込んできました。
でも、たまたま知人に紹介された本に書いてあった「マルチ・ポテンシャライト」という特性を知ると、ガチガチの固定概念が崩れ去り、今までの自分を誇らしく思うようになったんです。
実は、やりたいことが多くて、色んなものに手を付けてしまう人は、マルチ・ポテンシャライトと言われるとても希少な存在なのだとか!
もし今読んでくださっているあなたも、わたしと同じような悩みがあったら安心してください!
これからこの記事で書く、
マルチ・ポテンシャライトがやりたいことを選択して人生を楽しむ方法
を知れば、今日からきっと、自信を持ってやりたいことをやりたいタイミングで選択し、わくわくしながら前に進んでいけると思いますよ!
やりたいことが多い人=多くのことをクリエイティブに探求する人
やりたいことが多いことは、決して悪いことではありません。
わたしが読んだ書籍『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』では、やりたいことが多い人をマルチ・ポテンシャライトとして以下のように定義しています。
マルチ・ポテンシャライトとは、さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探求する人のこと
マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法
つまり、多くの潜在能力を持っている人なのです。
普通、天職は1つだと考える人が多いと思いますが、マルチ・ポテンシャライトの場合は天職が複数あるのです。

でも何も極めてないから、天職が複数あるとは言えないよ……
と思うかもしれません。
確かに職業によっては、1つのことを極めないといけない場合もあるでしょう。
しかし、それがすべてではありません。
マルチポテンシャライトの人は、人生の各ステージで習得した複数のスキルを融合させ、また別のステージで活かすことができる可能性を秘めているのです。
たとえば私のように、プログラマーとライターの経験がある場合は、文章を書くスキルとプログラミングの経験がWebメディア制作に活かせるかもしれません。
文章とプログラミング知識は関連がないように思えますが、融合することで新しい何かを生み出すことも可能だということに気づきました。
私は各分野のスペシャリストではありませんが、各分野の経験によって、活躍の幅を広げらる可能性があるのです。
どうやってやりたいことを選択すれば幸せになれるの?
やりたいことが多いのは得なことではありますが、

全部はできないし……どうやって選んだらいいの?
と思いますよね。
やりたいことの中からどれを選択していくべきかも、この本には書いてあるので、安心してください!
本では、幸せな生活を送るマルチ・ポテンシャライトの方にアンケートをとり、その方たちが「どんなことを軸にやりたいことを選択し、人生設計してきたか」を教えてくれています。
成功者に共通している「やりたいことを選択するときの軸」は、
- お金
- 意義
- 多様性
を満たすかどうかです。

え……結局、金かい
と思うことなかれ。
そこにはこんな理由があるんです。
1つ目の軸:必要なお金を把握する
興味のあることができていれば、お金がなくてもかまわないと思う人もいるでしょう。
そうは言っても、生活に最低限必要なお金くらいは稼げないと本末転倒ですよね。
まずは生活に必要な最低限の金額を知ることが大切です。
その金額を把握し、やりたいことをしても最低限の生活を維持できるかどうかを考えます。
もし維持できそうなら、「やりたいこと」から「やること」として選択しましょう。
2つ目の軸:意義を見出す
お金だけが満たされていても、「何のためにやっているのか」が明確でないと、すぐに飽きてしまいます。
人は意義のあることをしていると、わくわくするものです。
これまでの経験で、わくわくした経験を思い出し、「なぜわくわくしていたのか」を考えてみてください。
今までの、わくわくした経験の「なぜ」を洗い出してみると、共通点が見えてきませんか?
私が今まで経験をしてきた「わくわく」の中で共通していた「なぜ」は、
「新しいことを知識が身に付くから」
「人に感謝されるから」
でした。
そういった、わくわくした経験から共通の「意義」を見つけられれば、その意義がやりたいことを選択するときの軸となるのです。
たくさんある「やりたいこと」の中から、意義があるものだけを「やること」として選択しましょう!
3つ目の軸:自分に合った多様性のバランスを管理する
多様性とは、一つの「やりたいこと」に絞らず、さまざまな「やりたいこと」をすることです。
マルチ・ポテンシャライトの人は、1つのことをしていると退屈に感じてしまう性格なので、長く同じことをし続けているとイライラしてしまいます。
だからといって、やりたいことをどんどんスケジュールに詰め込んでいては、身が持ちませんよね。
人によって多様性のキャパが違うので、自分がやりたいことにどれくらいの多様性を持たせる必要があるのか、キャパを知っておく必要があるのです。
これまでの人生で以下のことを思い出してみると、多様性のキャパを把握できます。
- 退屈だと感じたときを思い出し、そのときは何個くらいのことをしていたか
- 同時に複数のことをしすぎて余裕がなくなったとき、何個くらいのことをしてたか
- 心地よいバランスがとれていると思っていたとき、何個くらいのことをしてたか
- 今取り組んでいるすべてのことを思い浮かべ、何個くらいのことをしているか
- 理想とするやりたいことの数は何個なのか
- 今と理想とでのギャップがないか
- ギャップがあるなら、やりたいことを増やすか減らすかを検討する
ちょっと文字ではわかりにくいので、チェックの方法を図で解説しますね。

こんな感じで、今と理想のギャップを把握して、理想に近づけられるように「やりたいこと」の多様性を調整します。
4種類のアプローチから自分に合った人生設計をする方法
自分のやりたいことに必要な、お金・意義・多様性を把握できたら、
次は好きなことを次々と実現していくための、「自分に合ったアプローチ」を考えてみましょう!
マルチ・ポテンシャライトが好きなことを実現するためのおすすめのアプローチは、下の4タイプがあります。
- グループハグ・アプローチ
- スラッシュ・アプローチ
- アインシュタイン・アプローチ
- フェニックス・アプローチ
4つのアプローチがそれぞれ、どんな人に合っているのかを解説していきます。
そのときの自分の状態によって、どのアプローチが合っているかは変わってくるので、1つのアプローチを一生続ける必要はありません。
その時々で最適なアプローチを選択したり、複数のアプローチを組み合わせたりして、柔軟な人生設計を目指しましょう!
1.グループハグ・アプローチ
グループハグ・アプローチは、1つの仕事やビジネスの中で、多面的な仕事をする方法です。
あるプロジェクトで、プロジェクトマネージャーをしながら、企画、制作まで携わるなど、1つの仕事でさまざまな分野の好きなことを行き来するアプローチです。
つまり、仕事でやりたいことを次々と実現していくタイプです。
このような働き方が向いている人は、以下のとおりです。
- 複数の別の仕事を掛け持つと気持ちに余裕がなくなる人
- 1つのプロジェクトの中で色んな能力を発揮させたい人
- 複数の分野のスキルを持っている人
このアプローチのポイントは、Aプロジェクト・Bプロジェクト・Cプロジェクトを同時にこなすのではなく、Aプロジェクトの中で複数の役割を行き来することです。
そのため、複数の別のプロジェクトを同時にしてしまうと余裕がなくなるのでご注意を!
なので、以下のような人にはこのアプローチは向いていません。
フリーランスの方のように、さまざまなクライアントと複数の仕事を掛け持つのが好きな人
1つのことを長期間していると飽きてしまうマルチ・ポテンシャライトでも、このアプローチなら、いつでも仕事内容に新鮮さを感じられます。
幸せな人生設計に必要な「多様性」が満たせていますし、働くことで「お金」も満たされ、「私は人に笑顔を作るためにこれをしている!」のように「意義」があれば完璧です!

でも、今の会社に複数の能力を活かせる部署なんてないよ……
という人が多いかもしれませんよね。
そんな人は、自分でビジネスを作り出すのも一つの方法です。
私の例を挙げてみましょう。
私は今まで学んだライティング、ブログ運営、校閲、インタビューの知識をすべて活かすため、今働いている企業でメディアを作りたいと思っています。
その企画を通すため、毎週末企画をまとめ、準備を進めています。
そして、企画を通すときは「私にはライティング、ブログ運営……のスキルがあるのでメディア制作やらせてください」とは言わないようにしようと思っています。
会社は、その人にどんなスキルがあるかよりも、その人が会社にどんな価値を提供してくれるかを重視するからです。
スキルを持っていても、会社のどの部分に価値を提供してくれるのかは見えません。
「やりたいことをしたいから、やらせてください!」ではなく、「これをやれば会社にこんなメリットがあるので、やらせてください!」と提案しましょう。
偉そうなことを言いましたが、まだ提案していないので、提案が通るかは不明ですが(笑)
2.スラッシュ・アプローチ
スラッシュ・アプローチは、複数の仕事やビジネスをパートタイムで掛け持つ方法です。
週の2日はフリーライター、週4日はプログラマー、週10時間はYouTuberのように、複数の仕事を掛け持つのが好きなタイプですね。
このアプローチもまたグループハグ・アプローチと同様に、やりたいことを仕事で次々と実現していくタイプです。
こういったアプローチが向いているのは、以下のような人です。
- 全く違う分野の仕事を行き来するのが好きな人
- 専門的でニッチな分野に魅力を感じる人
- 一つの企業で収まっていたくない人
- 安定より自由で融通がきくことを重視してる人
複数のパートで働く人もいれば、あるときはパート、あるときはフリーランスや雇い主として働く人もいます。
つまり、パートか雇い主であるかはあまり関係なく、複数のプロジェクトを同時にこなす働き方を好むというのがポイントです。
そのため、以下のような人には、このアプローチは向かないかもしれません。
- グループハグ・アプローチのような仕事を好む人
- 安定した仕事や収入を求める人
スラッシュ・アプローチもまた「多様性」が満たせますし、仕事によって別々の「意義」を満たせるので、マルチ・ポテンシャライトに合ったアプローチです。
しかし、企業の正社員のような安定した収入が得られないので、別々の複数の仕事で収入のバランスを保ち、最低限の生活を送れる「お金」で満足できるかが重要です。
お金を稼ぐことよりも、好きなときに好きなことができる「自由さ」が一番のメリットです。
3.アインシュタイン・アプローチ
アインシュタイン・アプローチは、生活を支えるくらいの収入が稼げる「ほどよい仕事」をこなすことで、仕事以外の時間で複数の好きなことに情熱を注ぐアプローチです。
あの有名な物理学者のアインシュタインが、物理学者を本業とせず、スイス特許庁の職員をして安定した収入を得ながら相対性理論を発表したことが名前の由来となっています。
仕事は定時で上がって、子供のために野菜ソムリエの資格の勉強をしたり、得た知識をブログで発信したり、自分で作った作品をフリマアプリで売って喜びを感じたり……といった好きなことを仕事で実現しようとしない方法です。
このようなアプローチが向いている人は、以下のとおりです。
- 安定思考の人
- 仕事がすべてではないと思う人
- たくさんの趣味をしているとき幸せな人
- 儲からなくてもいいことを追及したい人
先に紹介した、「グループハグ・アプローチ」や「スラッシュ・アプローチ」とは違い、仕事以外でやりたいことを追求するのが特徴です。
なので、このアプローチが向いていない人は言わずもがなですが……
仕事が多様性に満ちていないと満足できない人
ということです。
たしかに仕事には多様性がないので退屈かもしれません。
しかし、好きなことで生活のための収入を得る必要がないので、リラックスして好きなことに打ち込めるメリットがあります。
しかもほどよい仕事をすることで、好きなことに打ち込むためのエネルギーも残せます。
精神衛生面ではよい働き方と言えます。
安定な収入で「お金」の面が満たされ、仕事以外の時間で「多様性」と「意義」を満たせるので、このアプローチもまた幸せな人生設計の方法の1つと言えます。
収入を得るためのほどよい本業には、正社員やフリーランス、雇い主のどれでもかまいません。
残業が多い、重労働など、時間もエネルギーもとられるような本業を避けるようにしましょう。
4.フェニックス・アプローチ
フェニックス・アプローチとは、ある業界で数ヵ月間~数年働いたあと、まったく別の業界で働く方法です。
プログラマー3年→ライター3年→Webマーケター3年のように、定期的に別の仕事にシフトするアプローチです。
たとえばこんな人が向いています。
- 長期間1つのことに熱中になれる人
- 新しい分野に移りたくなったときは始めて数ヵ月たっている人
- 専門家と間違えられる人
- 1日の中に多様性は求めない人
多くのことを同時にやりたいスラッシュ・アプローチとは真逆で、1つのことに熱中してやり尽くしたと感じたら、次のことを始めるのが特徴です。
そのため、このアプローチは以下の人には向いていないかもしれません。
- 短期間で興味がコロコロ変わる人
- 毎日多様性で満たしていたい人
- 1つのことを探求したいと思わない人
マルチ・ポテンシャライトはコロコロやりたいことが変わる人もいれば、比較的長い期間、1つのことに熱中できる人もいます。
私もこのタイプに近いようで、植物の研究を3年したあと、プログラマーを3年、ライターを3年しています。
飽きてしまうわけではなく、自然とこのスパンで他のことに興味を持ち始める傾向があるみたいです。
でも、

1つのことにそこまで打ち込める自信はないけど……ある程度の期間は続けたい!
と思う人も多いですよね。
そう思う人は、先にご紹介した3つのアプローチを順次組み合わせてみると、ある程度の期間、退屈せずに様々な好きなことを実現できるかもしれません。
たとえば……
ライターをアインシュタイン・アプローチで数年続け、
その次の1年はスラッシュ・アプローチで食品や美容、スポーツのパートを掛け持ち、
その次の3年はグループハグ・アプローチで食品や美容、スポーツの知識を発信するメディアを企業内で立ち上げる
など……。
フェニックス・アプローチの中の一つひとつのキャリアを別のアプローチで構成してみると、飽きることなく続けていけます。
やりたいことが、途中で変わることは悪いことでありません。
もし、途中でやることを変えるのに抵抗がある人は、心理カウンセラーの方にインタビューしたこちらの記事を見てみてください♪
「そんな悪いことじゃないじゃん!」と思えるはずです。
でも、これだけ関係のない業界へジャンプすることは、結構大変です。
もしジャンプする場合は、
- 業界の関係者(それに近い人)とのつながりを大切にする
- 業界関係のイベントに参加する
- 業界関係のボランティア活動をする
- 業界の仕事を無償で引き受ける
- 業界の講座を受けたり資格を取ったりする
- 応用のきくスキルをアピールする
などを、ジャンプしたい業界でチャレンジしてみましょう!
こうして業界の知識を蓄えたり、前のスキルで応用がきくものをアピールして、次の業界へジャンプする準備をする必要があります。
準備もなしに現職を急に辞めてしまうと、幸せな人生設計をするために必要な「お金」の部分が満たせなくなる可能性もあります。
そうならないためにも、勢いでジャンプしないように気を付けてくださいね!
スティーブ・ジョブスが言っていたことは本当だった
今やっていることが、本当に先の未来に役立つのか。
それを信じて前に進むのは、結構不安ですよね。
そんなあなたに伝えたいのは、アップル社の設立者スティーブ・ジョブズの名言です。
「点と点は将来どこかでつながる」
スティーブ・ジョブス
過去にしてきたことが、その時は関連性がないように思えても、将来思いもしなかった場所で活かせるということです。
スティーブ・ジョブズは意外にも、最初からコンピューターを作ろうと思っていたわけではありません。
大学を半年で中退後、興味のあるカリグラフィー(西洋書道)や哲学の講義を聴きに、こっそり大学に来ていました(もぐりってやつですw)。
その後、大学で学んだカリグラフィーから、アップルコンピューターの数々の美しいフォントを生み出したのです。
カリグラフィーを学んでいた時点では、コンビューターの開発に役立つとは思いもしなかったでしょうね。
こんなふうに、一見関係なさそうな経験(点)も、将来はその経験(点)同士がつながり活かせる(線になる)ときがくるのです。
私も今まで学んだ、プログラミング、ライティング、植物生理学は絶対に結び付かないスキルだと思っていました。
しかし、今の職場を見つけた時、鳥肌が立ったのです。
今の職場は、アプリ開発・運営、メディア運営、東京に緑を増やすプロジェクトをしている会社です。
今までのスキルがつながり、アイディアを提案しながらチャレンジできています。
点と点がつながるタイミングは人それぞれだと思いますが、自分のわくわくする方向に従って進んでいると、
「あのとき私があれをやってたのは、この時を迎えるための準備だったのか!」という日が来るかもしれません。
その日のために、ご紹介した4つの働き方から自分に合ったアプローチを選び、興味をもったことにわくわくする毎日を過ごしましょう!